キッチンの換気扇は、汚れが見えにくく掃除を後回しにしがちな場所。しかし、油汚れやホコリは毎日少しずつ蓄積しています。本記事では、換気扇の掃除方法をはじめ、シロッコファンの外し方や効果的な洗剤、便利な掃除グッズまで詳しくご紹介します。
キッチンの換気扇を汚れたままにしておくリスク
換気扇はすこし掃除しにくい場所なので、つい掃除をサボってしまうこともあるでしょう。
しかし、キッチンを使う以上、油汚れやホコリは少しずつ蓄積していきます。放置すると、油が酸化して頑固な汚れになり、さまざまなトラブルの原因になることも。
考えられるリスク
・汚れが固まって、ファンやプロペラの動きを妨げる
・フィルターが目詰まりを起こし、油汚れやニオイを十分に吸い込めなくなる
・汚れが原因で異音や異常な振動が発生する
・汚れが落ちにくくなり、専門業者に依頼が必要になる場合がある
特に、フィルターの機能が低下すると、油汚れやニオイが部屋中に広がり、気づいたら壁や天井がベタベタしていた……ということにもなりかねません。
故障や汚れの蓄積を防ぐためにも、自分で落とせるうちに定期的に掃除することが大切です。
換気扇の汚れの原因と効果的な洗剤
なぜキッチンの換気扇は汚れてしまうのでしょうか。
その理由は、調理中の油とと空気中のホコリが混ざり合うためです。さらに時間がたつと油が酸化し、簡単には落としにくいベタベタした汚れへと変化していきます。
では、キッチンの換気扇についた汚れは、どのような洗剤を使えば落としやすくなるのでしょうか。
換気扇の汚れに効果的な洗剤

キッチンの換気扇につく油汚れは酸性の汚れです。そのため、アルカリ性の洗剤を使うことで、油汚れを中和して落としやすくできます。
具体的には、以下のような洗剤がおすすめです。
- 油汚れ用洗剤
- 重曹
- セスキ炭酸ソーダ
特に頑固な汚れには、つけ置き洗いが効果的です。洗剤を溶かした液に浸して汚れを浮かせられるため、粉末タイプのアルカリ性洗剤を使うのもよいでしょう。
お家の換気扇のファンの種類は?
換気扇の掃除をしようと思ったら、まずは自宅の換気扇がどのタイプなのかを確認しましょう。
一般家庭のキッチンで使われる換気扇は、大きく分けると「プロペラファン」と「シロッコファン」の2種類があります。
それぞれ特徴や構造が異なるため、まずは違いをチェックしておきましょう。
【1】プロペラファン

プロペラファンは、昔ながらのキッチン換気扇によく使われているタイプです。壁に開けた穴に直接取り付け、ダクトを通さず直接排気します。しっかりと換気できますが、外気が入ってきやすいので、冬場は寒さを感じやすいというデメリットも。
【1】シロッコファン

シロッコファンは、円筒状の羽根が複数ついた、回し車のような形状のファンです。 レンジフードに採用されることが多く、ダクトを通して排気します。プロペラファンとは異なり、設置場所の自由度が高いため、近年のマンションや戸建て住宅で多く使われています。
最近の住宅では「シロッコファンタイプ」の換気扇が多いため、この記事ではシロッコファンタイプの換気扇の掃除方法や、掃除をする際の注意点について詳しく解説します。
換気扇のファンは自力で外せる?シロッコファンの外し方
キッチンの換気扇を見て、「自分で取り外せるの?」「分解したあと、元に戻せるか不安……」と思う人も多いかもしれません。
そこで、まずはシロッコファンの基本的な取り外し手順を確認しておきましょう。手順を把握しておけば、掃除後に元の状態へ戻しやすくなります。
手順1.フィルターを外す
整流板がある場合は、取扱説明書に従って取り外します。その後、フィルターを外しましょう。
手順2.ファンの固定ネジを外す
ベルマウス(ファンの開口部を覆うカバー)の固定ネジを外します。その後、ファン中央の固定ネジを外します。
手順3.ファンを取り外す
ファンを手前に引いて取り外します。機種によっては回しながら取り外すタイプもあるため、取扱説明書を確認しながら作業してください。
シロッコファンタイプの換気扇掃除!必要なものと下準備
今回は、実際に我が家のレンジフードタイプの換気扇を掃除してみました。
入居して1年半になりますが、まだ一度も掃除をしたことがありません。果たして、どれくらい汚れているのでしょうか。
換気扇掃除に必要なもの
今回、キッチンの換気扇掃除で用意したものはこちらです。

- 油汚れ用洗剤またはセスキ炭酸ソーダ
- ゴム手袋
- 歯ブラシ
- 45Lのゴミ袋
- (あれば)大きめの段ボール
- お湯
- 雑巾
段ボールは、フィルターやシロッコファンをつけ置き洗いするときに使います。
換気扇を掃除し始める前の下準備
換気扇はコンロの上にあるため、掃除中にホコリや油汚れが落ちてくることがあります。周囲を汚さず、安全に作業するためにも、事前に準備をしておきましょう。
換気扇掃除の下準備
- 換気扇から油が垂れてもよいように、新聞紙やビニールでコンロや周囲を養生する
- 手が届かない場合は、踏み台や脚立を用意する
- 安全のために電源を切る(ブレーカーを落とす)
- 段ボールにゴミ袋をセットしておく
特に、掃除中に誤って換気扇が動き出すと危険です。作業前には必ず電源を切ってから掃除を始めましょう。
シロッコファンタイプの換気扇の掃除方法と注意点
では、次にシロッコファンタイプの換気扇を掃除する手順をご紹介します。
※作業前に、必ず換気扇の電源が切れていることを確認してください。
手順1.整流板・フィルターを外す
まずは整流板を取り外します。

フィルターを確認すると、油汚れで変色していました。
手順2.シロッコファンを取り外す

フィルターを外すと、シロッコファンが見えるようになります。
まずは、ファンの開口部についているベルマウスを取り外します。
長年掃除をしていない場合、ベルマウスに付着した油汚れが固まり、回しにくくなっていることもあります。そのような場合は、キッチンペーパーに油汚れ用洗剤を含ませ、ベルマウスを包んで5分ほど置いておくと、汚れがやわらかくなり外しやすくなります。
※無理に回すと部品を傷める可能性があるため、固い場合は少しずつ試しましょう。
ベルマウスを外したら、シロッコファン中央の固定ネジを回して取り外します。 このとき、片手でシロッコファンを押さえながら作業すると、取り外しやすくなります。
ネジは小さく、掃除中になくしやすい部品です。外したら袋などに入れて、大切に保管しておきましょう。
手順3.フィルターとシロッコファンをつけ置き洗い

取り外したフィルターとシロッコファンに油汚れ用洗剤を吹きかけ、表示時間を目安に放置します。
その後、歯ブラシで汚れをこすりながら、お湯で洗い流していきます。
この時点で、ベトベトした頑固な汚れが一部残っていました。
そこで、セスキ炭酸ソーダを使って、さらに1時間ほどつけ置き洗いをします。

段ボールにセットしたゴミ袋にお湯とセスキ炭酸ソーダを入れ、よく溶かしてからフィルターとシロッコファンを浸します。
しばらく置いて汚れが浮いてきたら、取り出して歯ブラシでこすり落としましょう。
■POINT
セスキ炭酸ソーダなどのアルカリ性洗剤を使用する場合、アルミ製のフィルターやファンは変色する可能性があります。必ず取扱説明書や注意書きを確認してから使用しましょう。
また、アルカリ性洗剤と酸性の洗剤を混ぜると、有毒ガスが発生する恐れがあり大変危険です。洗剤は絶対に混ぜないようにしてください。
手順4.整流板やレンジフードの外側を掃除する
フィルターとシロッコファンをつけ置きしている間に、整流板やレンジフードの外側、ダクトの内側などを拭き掃除していきます。
キッチン用の油汚れ洗剤を布に吹きかけ、汚れを拭き取ります。ダクトの内側は、無理をせず手が届く範囲で掃除しましょう。
手順5.部品を乾かして元に戻す

フィルターとシロッコファンの汚れが落ちたら、水気をしっかり拭き取ります。
その後、完全に乾かしてから、取り外した部品を元の位置に戻していきましょう。
最後に整流板を取り付けたら、換気扇掃除の完了です。
■POINT
すべての作業が終わり、部品が正しく取り付けられるまでは、換気扇の電源を入れないようにしましょう。
1年半溜まった換気扇の汚れを掃除した結果は?
今回、1年半分の換気扇の汚れは、油汚れ用洗剤だけでは完全には落としきれませんでした。
そこで、歯ブラシでの擦り洗いと、セスキ炭酸ソーダを使ったつけ置き洗いを組み合わせて掃除した結果がこちらです。
【シロッコファンの掃除結果】

【レンジフードなど外側の掃除結果】

シロッコファンにこびりついた頑固な汚れは、つけ置き洗いの前に、無理のない範囲でヘラなどを使って汚れを落としておくと、より効率よく掃除できます。
換気扇掃除に便利な掃除アイテムと使い方
続いて、キッチンの換気扇掃除にあると便利なアイテムをご紹介します。
シロッコファンの細い隙間には、専用ブラシが便利です。 羽根の間にスッと入りやすく、両側を一度に掃除できるため、効率よく汚れを落とせます。
アイテムを見る
日頃から油汚れ用洗剤を常備しておくと、換気扇掃除がぐっとラクになります。
フィルターやシロッコファンの洗浄はもちろん、レンジフードや整流板など外側の油汚れを拭き取る際にも活躍します。
キッチンの換気扇掃除の頻度は?
キッチンの換気扇は毎日使うため、油汚れやホコリが溜まりやすい場所です。汚れが頑固になって専門業者に依頼しなければならなくなる前に、定期的なお手入れを心がけましょう。
ここでは、「毎日~週1回」「月1回」「半年~1年に1回」と、頻度別の換気扇掃除方法をご紹介します。
毎日~週1回のお手入れ
揚げ物をした後は、油汚れ用洗剤や重曹水などを使って、レンジフードの外側を軽く拭きましょう。 それ以外の日でも、週に1回程度拭き掃除をするだけで、油汚れの蓄積を抑えられます。
月1回のお手入れ
整流板に付着した油汚れを拭き取りましょう。油汚れ用洗剤や重曹水を吹きかけ、キッチンペーパーや布で拭き取ります。
半年~1年に1回のお手入れ
フィルターやシロッコファンは、半年~1年に1回を目安に掃除しましょう。
冬場はお湯が冷めやすいため、つけ置き洗いをするなら暖かい時期の方が作業しやすいでしょう。
フィルターやファンをきれいに保ちたい場合は、外付けのレンジフードフィルターを活用するのもおすすめです。
※換気扇の種類によっては、市販のレンジフードフィルターの使用が推奨されていない場合があります。使用前に取扱説明書を確認しましょう。
換気扇掃除を習慣にして油汚れを防ごう
キッチンの換気扇の中でも、レンジフードタイプは汚れが見えにくく、つい掃除を後回しにしがちです。
毎月掃除する必要はありませんが、半年~1年に1回を目安にお手入れしておくと、頑固な油汚れがこびりつくのを防げます。
汚れを放置すると、自分では落としにくくなったり、換気効率の低下や故障につながったりすることもあります。
少し手間はかかりますが、定期的に掃除をしておけば、毎回のお手入れもぐっとラクになります。この記事を参考に、ぜひ換気扇掃除にチャレンジしてみてください。
